9月の掛軸
9月にかける掛軸とは
9月。長月(ながつき)。夜長月。9月9日には菊の節句「重陽(ちょうよう)の節句」があります。十五夜があり、樹木より一足早く草たちが紅葉をはじめます。秋分の日を間にいれ秋のお彼岸があります。季節の掛軸は風物詩を感じるものを選びたいですね。
9月の掛軸は、紅葉(こうよう・もみじ)、菊(きく)、柿(かき)、竜胆(りんどう)、葡萄(ぶどう)、栗(くり)、秋の七草(あきのななくさ)である萩(はぎ)、芒(すすき)、葛(くず)、撫子(なでしこ)、女郎花(おみなえし)、藤袴(ふじばかま)、桔梗(ききょう)など種類が豊富です。
(画像) 掛軸 内田逸郎 「菊」
掛軸商品
月の掛軸
12ヶ月。9月。ここでは、季節掛け12ヶ月のうち、9月にかける掛軸として、柿(かき)、竜胆(りんどう)、秋の七草(あきのななくさ)である萩(はぎ)、芒(すすき)、葛(くず)、撫子(なでしこ)、女郎花(おみなえし)、藤袴(ふじばかま)、桔梗(ききょう)の掛軸をご紹介します。
9月の掛軸はいつからいつまで掛けるのですか
9月の掛軸を、いつからいつまで掛けるのかは
下記をご参考にしてください。(50音順)
柿(かき) 9月、10月、11月、12月
紅葉(こうよう・もみじ) 9月、10月、11月
菊(きく) 9月、10月、11月
栗(くり) 9月、10月
露草(つゆくさ) 6月、7月、8月、9月
芙蓉(ふよう) 7月、8月、9月
葡萄(ぶどう) 8月、9月、10月、11月
鬼灯(ほおずき) 5月、6月、7月、8月、9月
松茸(まつたけ) 9月、10月
竜胆(りんどう) 9月、10月、11月
◆秋の七草(50音順)
女郎花(おみなえし) 6月、7月、8月、9月、10月、11月
桔梗(ききょう) 5月、6月、7月、8月、9月
葛(くず) 8月、9月
芒(すすき)=尾花(おばな) 9月、10月、11月
撫子(なでしこ) 4月、5月、6月、7月、8月、9月、10月、11月
萩(はぎ) 7月、8月、9月
藤袴(ふじばかま) 8月、9月
柿(かき)の掛軸
柿の掛軸は9月、10月、11月、12月頃まで掛けます。柿の語源は暁(あかつき)を略したとも、輝き(かがやき)が転じたともいわれます。
初夏に黄色や白の可愛い花を咲かせますが、柿といえば、秋に熟す実や葉、木の枝ぶりの方が印象深いですね。
昔から、「柿が赤くなると医者が青くなる」といわれます。
秋に柿が色づく季節は気候もよく、その実の栄養の高さから、食すと体調を崩す人が減るという意味です。
そのため、実を砂糖のかわりに料理するときに加えたり、葉で食物を守ったり、刻んで柿の葉茶としていただきますね。
素晴らしい実や葉ですが、木の立ちすがたに風情があり、人々に長く愛されてきました。柿は小鳥とあわせた柿と小禽図など、秋の掛軸のなかでも特に代表的な画題です。
萩(はぎ)の掛軸 秋の七草
萩の掛軸は7月、8月、9月頃まで掛けます。萩の花は赤紫や白の花を咲かせます。万葉集でよく読まれる花ですが、掛軸でも最も多く描かれる画題のひとつです。
中秋の名月には芒(すすき)と共に月に供える風習があります。
萩のたわわに揺れる花のすがたが美しく、思わず見惚れてしまいますね。
たおやかで美しいだけでなく、自然に自生する強さも持ちあわせています。
掛軸でも和歌でも鹿と一緒によく描かれたり詠まれたりします。牡鹿がよく鳴く季節と萩が咲く時期と同じであることから、牡鹿が夫で萩を妻とし、夫婦と見なされました。掛軸では萩だけで描かれたものも、とでも美しく趣きがあります。
芒(すすき)の掛軸 秋の七草
すすきの掛軸は、9月、10月、11月頃まで掛けます。すすきは秋の七草のひとつです。
十五夜では満月を豊穣の象徴とし、すすきを稲穂に見たてて飾りますね。依り代(よりしろ)とされ、茎の内部の空洞に神が宿り、邪気を払うといわれています。
すすきの揺れる衒い(てらい)のない姿は、なんとも言えない野趣があり、見飽きないですね。掛軸では月とすすき、秋の七草のひとつとして描かれたものが好まれます。
葛(くず)の掛軸 秋の七草
葛(くず)の掛軸は、8月、9月に掛けます。葛は赤紫色の藤を逆さにしたような花を咲かせます。根からはくず粉が取れ、葛湯で風邪を予防したり、様々な薬効がありますね。食用としても葛餅や葛からとして頂きます。昔から生命力があり芯の強い植物で、その茎からは長い繊維が取れます。
掛軸としては秋の七草を取り合わせた1つとして描かれることが多いですね。
撫子(なでしこ)の掛軸 秋の七草
撫子(なでしこ)の掛軸は、4月、5月、6月、7月、8月、9月、10月、11月頃まで掛けます。花が小さく可憐なところから、愛しい子を撫でる様に慈しむ『撫でし子』を掛けた花の意でこの名がつけられたととも。大和撫子などにもたとえられますね。
掛軸としては、長い期間掛けられ、可憐な画題(絵柄)を楽しめます。秋の七草と取り合わせたものは、秋の風情に優しさを添えてくれるでしょう。
女郎花(おみなえし)の掛軸 秋の七草
女郎花(おみなえし)の掛軸は、6月、7月、8月、9月、10月、11月頃まで掛けます。
昔からたおやかな花の姿が美しい女性にたとえられてきました。日当たりの良い山野で黄色い小花を咲かせます。
掛軸としては秋の七草の1つとして描かれることが多いですが、単独の絵柄も楚々として美しいものです。
藤袴(ふじばかま)の掛軸 秋の七草
藤袴(ふじばかま)の掛軸は8月、9月に掛けます。袴の様な形の藤色の花を咲かせます。
香りの素晴らしさが良く知られていますね。かさねの色目の1つとして平安貴族に愛された花の色でもあります。
酒井抱一の『夏秋草図屏風』にも美しく描かれています。
単独で描かれるよりも秋の七草の1つとして描かれることが殆どです。
桔梗(ききょう)の掛軸 秋の七草
桔梗の掛軸は6月、7月、8月、9月頃まで掛けます。桔梗の蕾(つぼみ)は紙風船のように膨らんで可愛らしいですね。星形の青紫や白い花を咲かせます。
萩(はぎ)、芒(すすき)、撫子(なでしこ)、葛(くず)、藤袴(ふじばかま)女郎花(おみなえし)と共に、秋の七草とされています。清楚なすがたが日本文化に馴染み、茶花としても愛されています。
「吉」と「更」という字をふくむことから、「更に吉」として、「桔梗(きちこう)」ともよばれ、掛け軸でも縁起のよい花として好まれています。
秋の七草の掛軸
秋の七草(あきのななくさ)である萩(はぎ)、芒(すすき)、葛(くず)、撫子(なでしこ)、女郎花(おみなえし)、藤袴(ふじばかま)、桔梗(ききょう)を取り合わせた掛軸は、ひと際美しく、7種の花を楽しめる人気の掛軸です。
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