迎春の掛軸

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迎春の掛軸とは

迎春の掛軸は新しい年を迎える気持ちを形にするもので、新春・正月を寿ぐために用いられる掛軸のことです。

松の内、地域によって旧正月まで掛けられることが多いですが、その用途からおめでたい図柄や縁起ものが多い傾向で他の慶事にも掛けられるのが特徴です。

迎春の掛軸の定番の図柄は日の出で、まさに新年を迎えたりお正月に相応しいものだといえます。日の出に加えて鶴もおめでたい図柄ですから、見るだけで幸せな気持ちや前向きな気持ちになれます。

いわゆる赤富士も、お正月の定番で迎春の掛軸に相応しいものですが、迎春の掛軸というと図柄の範囲が広く、新しい年を迎える気持ちを形にできるものならなんでも当てはまります。

いずれにしても、おめでたい図柄や縁起ものが多いのが共通で、他の慶事にも掛けられることを理解すれば、迎春の掛軸というものが分かってきます。

迎春の掛軸には、旭日、鶴、富士、赤富士、蓬莱山、宝船、松、梅、神像などがあります。

迎春の掛軸の種類

迎春の掛軸にある種類といえば、戎大黒,天神様などの神像や富士山,赤富士,蓬莱山など威厳や自然の偉大さが伝わるものが挙げられます。他にも鶴亀,七福神,宝船等縁起物が外せない定番で人気です。松竹梅,紅白のもの,等組合せはまた違った魅力で、迎春の掛軸に相応しい図柄となります。

紅白梅,松,牡丹,福寿草,等吉祥花もひと目でおめでたいことが分かる、日本人に嬉しい種類の1つです。

梅の掛軸は、日本を象徴する梅を題材にして描かれた掛け軸になります。

梅の花は、寒中、最初に咲く「魁の花」とも言われていて、非常に気品があります。梅の花と一緒に紅白梅又は,鶴亀や富士と合せて描かれていたり、香りも良く爽やかな吉祥花が描かれていることもあります。

昔は梅にウソ、今は梅に鶯が描かれていますが、梅に鶯が来るといった意味合いではないのです。

梅の花は四君子や松竹梅にも含まれる、縁起の良い花になります。

このように、迎春の掛軸は実に多岐にわたりますが、逆にいうとおめでたい図柄の大半は当てはまることになります。

鶴の掛軸

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鶴のは吉祥の鳥の代表で、家内安全,夫婦円満を祈る迎春の掛軸の定番中の定番の図柄として知られます。

飛び抜けたものとしての比喩にも用いられます。松に鶴、双鶴、飛翔図、群鶴なども有名です。慶事の寿ぎにも吉祥の祈りにも鶴の掛軸が選ばれますから、鶴といえば吉祥で迎春の掛軸に通じるものだと分かります。

家族のことを思ったり1年の吉祥を願うのであれば、鶴の掛軸は有力な選択肢になるでしょう。

見ているだけで良いことがありそうな気持ちになれ、持っておいて損はないはずです。

富士の掛軸

富士は世界遺産として、日本そのものを表す霊峰が図柄になっているのが魅力です。

2つとない意味で不ニともいわれますが、古来、日本人の信仰を受ける大事な山がこの富士です。迎春、慶事の他、年中掛けにも定番中の定番ですから、割と見掛けることは多いもののありがたみが薄れないのは流石です。

国内外を問わず多くの人達が惹かれたり、実際に登りたいと思うのも頷けます。何より見ているだけでも心が洗われるようです。

赤富士の掛軸

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赤富士の掛軸は通常の富士とは異なり、魔除けの意味も含まれているのが特徴です。

暁に映える美しさは格別で、本物には代えがたい価値がありますが、赤富士の掛軸にもその価値が実感できます。

めでたい富士が更に赤く染まる様子は幻想的ともいえ、ありがたみが最高潮に達するかのようで、ある意味恐れ多いほどです。

赤富士の掛軸は何か特別感があって、お正月にも適していますから、迎春の掛軸に相応しい図柄でもあります。

蓬萊山の掛軸

蓬萊山の掛軸に描かれているのは、中国、神仙思想の逸話にある想像上の神山です。

蓬萊山は、東の海上にあると言われた、不老不死の仙人が住むめでたい島です。

松竹梅に囲まれためでたい島で、不老長寿と財宝を手に入れることができると言われています。探索先が日本に及んだこともあり、東の海上にあるのは日本なので、日本を蓬莱と云う人もいたそうです。

大変縁起の良い掛軸ですので、祝い事の際などに床の間に飾ることが多いです。

宝船の掛軸

宝船の掛軸に描かれている絵は、七福神が乗り,宝物を積んでいる 船で、非常に縁起が良いものとされ、お正月や新年に使用される掛軸です。

この上なくめでたい画題(絵柄)のひとつ 「宝」や「寿」と書かれた帆船 です。宝船が描かれた図には和歌が書かれていることもあります。

昔から初夢を見ると縁起が良いとされています。初夢の枕下に その絵を敷いて寝ると、良い初夢を見ることができるとされています。

松竹梅の掛軸

『松竹梅』の梅は、松や竹と同じくらい縁起がよいとされました。「松竹梅」とは中国の「歳寒三友(さいかんさんゆう)」が日本に伝わったものです。

松は松竹梅で使用されるほど縁起が良いものなので、日本では門松などに使われています。門松はお正月の伝統的な飾りで、年神様が家にたどり着くための目印になるのです。

松と竹は寒中にも色褪せず、梅は寒い冬に花ひらくことから、「清廉潔白」と「節操」という文人の理想を表現したものでした。

慶事、吉祥の象徴として、おめでたいとされる日本とは違いますが、どちらも良いこと尽くめですね

新春には鶴と亀をとりあわせた「松竹梅鶴亀」も人気があります。

(画像) 掛軸 竹内勝源 白梅

神像の掛軸

神像の掛軸は開運の神様である戎大黒 が描かれている掛け軸になります。

お孫さんの成長を祈って贈る ものです。学問の神様で有名である菅原道真、梅、牛なども描かれていることもあり、子供の成長を願いこれからも無事に過ごすことができるようにと願うものになります。

梅の開花を知った菅原道真が使い牛とともに北野天満宮へ出向いたという逸話もあります。

牛に乗った菅原道真が描かれている掛け軸や梅の絵と一緒に描かれている菅原道真などの掛け軸があります。

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