ひな祭りの掛軸
ひな祭りの掛軸とは
ひな祭りの掛軸は、女の子の健やかな成長を願って行われるもので、立雛・座り雛など雛人形が題材になっていることが多いといえます。
また雛人形には桃の掛軸を合わせて用いられることも珍しくなく、最近は童の内裏雛も見られます。
貝合せや白酒,雛遊び,段飾などもひな祭りの定番で、掛軸もこれらに通じる題材が採用されているケースが少なくないです。
掛軸は場所を取りにくく、設置や収納に困ることがありませんから、現代的な住宅事情において選びやすく使いやすいと思われます。
ひな祭りに掛軸が選ばれることが増えているのも、単に女の子の健やかな成長を願ってとった理由だけでなく、このように住宅事情も関係していると考えるのが自然です。
ひな祭りとは
ひな祭りとは元は厄払いだった上巳の節句でしたが、女児の厄除け[流し雛]の風習へと変わり、女の子の誕生と成長を寿ぐ文化になり根づいています。
源氏物語にもある雛遊と合わさることで、古代からの習慣が形を変え現代へ至っていますから、とても歴史があることが分かります。
厄払いから厄除けに意味は変わったものの、女の子の健康や成長を願って行われる点は変わらないです。ひな祭りといえば雛人形ですが、人形以外にも雛あられや菱餅、白酒やちらし寿司などを作ったり用意して盛大にお祝いをします。
願いを込めて行われるお祝いですから、祖父母や親戚も集まって、同じ食事をいただくことが多いです。現代は核家族化が進み雛人形を飾らない家庭も増えていますが、子供の健やかな成長を願う気持ちは不変です。
その為、雛人形が設置しやすく扱いやすいようにコンパクトに進化したり、人形の代わりに設置してお祝いするものも登場しています。
雛人形代わりに設置できてお祝いに役立つものの1つが掛軸で、おめでたい気持ちを表したり、親の子供に対する願いを表現できます。
形は違っても思いが変わらなければ厄払いや厄除けになりますし、無事に成長した喜びを噛み締めたり共有してお祝いする機会となります。
人気の桃の節句の掛軸は
人気の桃の節句の掛軸は、立雛,座雛が代表的な題材として人気があります。花車など季節の掛軸としても用いられますし、段飾りの図などマンションに人気の題材も少なくないです。
桃花の掛軸を雛人形の後ろに飾るのも飾り方の1つで、様々な組み合わせからは貝合せやひな遊びの図も関係深いことが窺えます。
実際に雛人形を目にしたことがない人も、桃の節句の掛軸で見たことがあるという人はいますから、そういう意味でも重要な役割を果たしているといえるでしょう。
花車など季節の掛軸としても季節を感じさせる役割を持ちますし、段飾りの図などマンションに人気の掛軸も、雛人形に代わるものとして人気なのも頷けます。桃花の掛軸を雛人形の後ろに飾るのは、桃の節句の楽しみ方であって、雰囲気を盛り上げるのに最適です。
雛人形は丁寧な飾りつけが大事ですが、背景が寂しくなってしまうことがあります。和室なら雰囲気が出るものの、洋室だとちぐはぐな印象を与えてしまうことも珍しくないです。
しかし、桃花のような掛軸があれば洋室でも調和が取れますし、背景と一体感が出るので違和感がなくなります。
貝合せやひな遊びの図も関係深い桃の節句は、掛軸もまた選択肢が豊富で、どれも縁起の良い魅力的なものばかりです。
立雛の掛軸
立雛の掛軸はひな祭りの掛軸の一種ですが、やはり掛軸は今も立雛が一番人気となっています。
理由は立雛は形代である紙雛が由来していること、元々,雛人形は立雛がはじまりなことが挙げられます。
格式と華やかさを兼備えた題材ですから、多くの人達に選ばれているのも納得ですし、歴史が変わっても変わらないものはあるのだと理解できます。
女児の誕生と健やかな成長の祈りが込められる立雛の掛軸は、掛軸選びに迷った時の有力な選択肢になります。
とりあえず立雛なら間違いはありませんし、雛人形を飾ることができないとしても、ひな祭りや桃の節句をお祝いすることができます。
極論をいえば、気持ちがあれば何も飾らなくてもお祝いはできますが、子供にとってみれば飾り1つないのは寂しいものです。
ひな祭りを含めて節目のお祝いは思い出に残りますし、一生の思い出になることもありますから、無理のない範囲でできることはしてあげたいところです。
雛人形は難しいとしても、掛軸なら代わりとして不足はありませんし、立雛の掛軸を選べば迷わずに済みます。
子供と一緒にかつての形代の紙雛の時代に思いを馳せれば、ひな祭りの意味の理解が深まりますし、思い出もまた深まることになるはずです。
座雛・段飾り雛 の掛軸
座雛・段飾り雛は武家を中心に人気を博したもので、段飾りの豪華な雛道具が登場した歴史があります。
掛軸にも描かれる華やかな題材は、立雛と比べてみれば違いが一目瞭然ですし、こちらの方が豪華で武家らしいことが感じ取れるでしょう。
ただ、現代においては武家も何も関係ありませんし、雛人形を飾る機会が減っている現在においては、都会の節句に特に人気のある掛軸となっています。
座雛は江戸中期頃に内裏の生活模しているので、文化的な背景を感じ取る教材としても役立ちます。
歴史が刻まれている文化そのものと言っても過言ではありませんから、掛軸1つ取っても背景にあるものは重みが違います。
とはいえ、比較的気軽に飾ることができるのも確かで、座雛・段飾り雛の掛軸は良い意味で時代に合わせて変化したといえます。
厳密には掛軸の題材自体は変わっていませんが、捉え方が変わっているのは間違いないでしょう。
つまり、段飾りの代わりに座雛・段飾り雛の掛軸を飾り、武家を中心に人気を博した段飾りの気分を味わうといった目的です。
勿論、座雛・段飾り雛の掛軸は都会に限定されるものではないですし、純粋に華やかさに魅力を感じて飾るのもありです。
何に魅力を感じたり理由にして選ぶかは自由ですが、時代背景や意味も考えると比べやすく選びやすくなります。
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